色彩コラムvol.9~人と比べてしまう人の2つの理由~
2019.11.16
「人の目が気になる」「人と比べてしまう」というのは思考パターンの1つです。
この思考パターンのクセは人によって異なりますが、私たちは自分の思考パターンはどうなのか?
つい思ってしまう思いグセはなんなのか?に気づいていないケースが多いのです。
自分と他人を比べないほうがいいとはわかっていても、
気が付いたらモヤモヤ・ザワザワ…と自動思考が発生し、
自分の心は無意識のうちに人と比べてしまいます。
私たちが行動したり、物事にたいして反応したりする行為にはすべて理由があるのです。
人と比べてしまう人の特徴をここでは2つにフォーカスして、
色彩心理も織り交ぜながら見ていきたいと思います。
1.自分に自信がなく『劣等感』を感じる -Blackー
人と比べてしまう人の特徴の1つに劣等感があります。
こういった人は「どうせ私なんて」「私にはやっぱり無理」と思ってしまう傾向にあります。
自信のなさから他人を比較することで、「自分とそんなに変わらない」「自分は劣っていない」を
確認し安心したいのかもしれません。
劣等感の中にはコンプレックスがあります。
コンプレックスを色彩心理で見てみると、Blackがその1つ。
一見「重厚・威厳・高級感」を感じますが、同時に「暗闇・恐怖・孤独」を感じる色です。
劣等感を抱いた感情の時にBlackを選んだ人は、束縛を嫌い、負けず嫌いなため、
決めたことは最後までやる力はあります。
しかし、Blackは外からの光を通さないため圧迫感に耐えられず、
孤独を感じ心を閉ざしてしまう可能性があるのです。
2.他人に対して『優越感』を感じていたい -GOLDー
人生を勝ち負け基準で生き、嫉妬心も強く常に誰かの優位でいたいと思ってしまう感覚が優越感です。
「何が正しいのか」ではなく「誰が正しいのか」を優先的に考えてしまう傾向にあります。
この基準で他人と比べてしまう人は、プライドが高い人が多いです。
プライドの高い人は完璧主義の傾向にあるため、他人にも自分にも厳しく、
高い理想や目標を掲げます。
色彩心理で「優越感」を見てみるとGOLDがその1つ。
古くから王族や貴族などが独占してきた「金」は権力者の象徴でした。
権力は、地位や名声を行使するのではなく、富を分配するための力。
豊かさを分け与えるのが金のパワーと言えます。
優越感を感じた時に選んだ色がGOLDの時は、自己価値を感じていないのかもしれません。
評価されることが目的になってしまうと、自己肯定感も下がり承認欲求を他人に求めてしまいます。
本来GOLDは豊かで知性があり、深く寛容です。
目標や理想を掲げ、成功へと導く光の色なのです。
◆あなたが比べているのは、1つの側面にしか過ぎない
固定観念は私たちにとって最大の敵かもしれません。
時に自由な発想を制限し、思い込みによる自動思考が発生するのもこの「固定観念」が関わっています。
問題に遭遇した時に多面的に物事を捉えることで、新たなアイディアが生まれ、
問題解決の糸口を探すヒントに繋がります。
また、心の余裕も生まれます。
つい他人と比べてしまう人は、あなたが見ているその側面は1つにしか過ぎないことを知っておきましょう。
そこで一喜一憂している感情は、余計なエネルギーを減らすだけなのです。
◆自分の変化に他人の変化は関係ない
自分には何かの役割があり価値があると切望しても、期待が外れたり失敗した時の恐怖は、
時にあなたのそのコンプレックスやプライドが邪魔をする場合があります。
そして、やらない理由や自分を擁護する思考パターンに陥るのです。
コンプレックスやプライドを抱いた人にしかわからないその感覚は、
本当はあなたの「個性」であり長所になりうるのです。
色彩心理で「個性」を表す色はPurple
自分の個性や才能を活かした唯一無二の存在をテーマにした色です。
Purpleは直観力を鍛え、感性を研ぎ澄ますのに適しているサポートカラーです。
自分が変化するのに、他人の変化など必要ありません。
あなたの「個性」をもっと大切にして欲しい思います。
◆まとめ
全てのモノには「光と影」があります。
劣等感を感じる時は優越感を求め、優越感を感じる時は劣等感が隠れているのかもしれません。
過去、現在、未来の自分はどれも同じ自分です。
自分を守るために編み出した心のルールが、もし今の自分を苦しめているのだとしたら、
「人と比べてしまう」前向きでないそのエネルギーを、ぜひ今の自分を動かす勇気に使って欲しいと思います。
☆最後に「色彩論」を提唱したゲーテの言葉を贈ります
この動揺する時代に
自分までぐらつくのは災いを増やすばかりだ
おのれの志を守ってゆずらぬ者だけが
世の中を作り上げていくのだ
ーゲーテー
writer 成海舞乙(mao narumi)
torie本部講師 成海 舞乙
torie認定 色彩心理メンタルトレーナーを開講出来る、数少ない講師の一人として活動しています。色彩心理学×ライフスタイルで、他人の目を気にせずラクに生き、自分のために生きるきっかけ作りのお手伝いをしています。